1.1 イギリス人の道(Camino Inglés)へ向けて
サンティアゴ巡礼路を歩く人は年々増加して2014年は237,000人となり、このうち巡礼証明書を貰う
為にサリア(Sarria)から歩き始める人は約23%です。この為一昨年は北の道(Camino del Norte)
からアルスーア(Arzúa)、昨年はプリミティボの道(Camino Primitivo)を歩いてメリデ(Meride)
からフランス人の道(Camino Francés)経由でサンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de
Compostela)へ向かいましたがアルベルゲ(Albergue)の確保等に苦労しました。
この為、静かな道でサンティアゴへ着く為にはイギリス人の道(Camino Inglés)が最適ではないかと
考えて今年(2015年)はカタルーニャの道(Camino Catalán)を歩いた後にイギリス人の道
(Camino Inglés)を歩いてサンティアゴへ向かう事にしました。
イギリス人の道(Camino Inglés)は海からの巡礼路ですが、ややアップダウンがあるのは北の道
(Camino del Norte)に似ているところがあります。
歩いたのは9月下旬で夏のシーズンも終わった事もあるかと思いますがアルベルゲ(Albergue)へ一緒
に泊まる人も10~20人程度で静かな巡礼を楽しむ事が出来ました。
巡礼事務所の公表するデータでは2013年が約4,400人(全体の2.0%)ですが、これからはもっと歩く人
が増える事を望んでいます。
1.2 歩いた行程と宿泊先
2015年8月25日に成田を出発し、8月27日から9月14日までカタルーニャの道(Camino Catalán)
歩いた後にコルーニャ(A Coruña)ーフェロール(Ferrol)へ移動して9月17日から歩き始めました。
歩いた行程(Etapa)と宿泊先について下記に示します。
「Camino Inglés 行程 実績」
2.1 ア・コルーニャ(A Coruña)
2015年9月15日(火)/16日(水) 晴れ
カタルーニャの道(Camino Catalán)を歩いて9月15日(火)はパンプローナ(Pamplona)から
コルーニャ(A Coruña)までバスで移動しました。
<パンプローナからフェロールへの直通バスはありません。>
15日は夜8時頃にコルーニャ(A Coruña)へ着いたので16日は休養として市内見学をする事にしま
した。コルーニャ(A Coruña)は人口245,000人でコルーニャ県(Provincia)の県都です。
コルーニャ(A Coruña)の歴史は古く中世には一時イスラムに占領された事もありますが塩の荷揚げと
販売で発展し、16世紀には無敵艦隊が港に寄港しイギリス海峡へ出撃した事もありました。
港にはローマ時代に作られたヘラクレスの塔(Torre de Hércules)と呼ばれる灯台があり世界遺産に
登録されています。
朝から港の先端にあるサンアントン城(Castillo de San Anton)や軍事博物館(Museo de Histórico
Militar)等を見学しましたが港にはヨット等も係留され旧市街も雰囲気のある通りが残っており好感が
持てる街です。
コルーニャの港 | サンアントン城(Castillo de San Anton) |
軍事博物館(Museo de Histórico Miritar) | Plaza Maria Pitaの市庁舎(Ayutamiento) |
2.2 フェロール(Ferrol)からネダ(Neda)<Albergue de Peregrinos Neda>へ
2015年9月17日(木) 雨後晴れ 15.0Km <27,200歩>
Coruña (6:30)= Ferrol(8:30)ー Curuxearasドック (8:55)
- St. Maria de Caranza(10:35)- A Faisca(11:55)- Albergue de Neda(12:58)
昨日にコルーニャ(A Coruña)でのんびりしたので早朝にバスでフェロール(Ferrol)へ向います。
バスターミナルへ着いてBarで朝食を食べ、クレデンシャルにスタンプを押してもらいました。
イギリス人の道(Camino Inglés)のスタート地点の標識がは港のCuruxearasドック前にあるとの
事なのでタクシーに案内をしてもらい港の公園へ向かいました。
公園に着くと青空が出ていますが雨が降ってきたので売店の脇でレインゥウェア―を来て店の方に標識
の場所を聞いたところ道路を挟んだクスリ屋(Farmacia)の前との事です。
標識は石で造られた記念碑で写真を撮って町へ歩き出しました。
街の通りには矢印や標識はありませんが、ここでもオフライン地図が役に立ち迷わず通りを抜けた
As Antiguistas 教会前の公園(Plaza de Antiguistas)で標識を見つけることが出来ました。
ここからは要所に矢印や標識があり海軍基地の前を通って海岸通り(Avenida de Mar)へ歩きます。
海岸通り(Avenida de Mar)は海に面した散歩道の様な道路で、天気も回復して青空も出てきたので
快適に歩けます。途中に海に面した教会(Capilla de Santa Maria de Caranza)が建っています。
ここから暫く歩いて海岸通りを離れ道路(FE-14)の下を通って工業団地の様な地区に入りA Fisca
です。引き込み線の様な線路の脇を通り、港を渡る高架橋を見ながら坂を下りMonasterio do Couto
(Monasterio de San Martiño Xubia)に出ます。
道路(FE-11)を跨ぐ歩道橋を渡って暫く歩くと入り江のリア・デ・フェロール(Ria de Ferrol)の橋
があります。
巡礼路はここから道路(FE-11)を戻って海岸沿いの道を歩く事になっていますが、工事中の様で迂回の
指示がありました。迂回の標識に沿ってカスティージャ通り(Rua Castilla)を歩きましたが標識が
不明確になり通行の方に聞くと学校(Coregio Púbrico Ponte de Xubia)を教えてくれました。
学校前の通りへ行くと海岸の公園へ出る道があり公園の中で巡礼路の標識を見つけることが出来ました。
標識の直ぐ前に歩道橋があり、それを渡るとアルベルゲ(Albergue de Pergrinos de Neda)が
建っています。オープンは12時からとの事で既に2,3人の巡礼者が着いていました。
シャワーを浴びて昼食を食べアルベルゲへ戻りましたが港の見える公園は散歩する人も多く快適な場所
です。
イギリス人の道記念碑 | フェロール(Ferrol)市内 |
海岸通り(Avenida de Mar) | Monasterio de Cout の手前 |
道路(FE-11)の歩道橋 | Albergue de Peregrinos Neda |
*この行程の注意事項、コメント
① 市内はやや分かりにくいですがマグダレナ通り(Rua Magdarena)を突き当たってから、右手へ
戻りアウティグアス広場(Plaza de Augustias)前の公園からタショレナ通り(Rua Taxorena)
を目指して下さい。以降は標識や矢印も多くありますので問題ありません。
② フェロールにもアルベルゲ(Albergue Camiño de Teixido)がありますが市内から離れており
利便性は良くありません。 市内にはホテル・ホスタル等が多くありますので利用をお勧めします。
④ 市街地を通る個所も多いのでやや巡礼路を離れればバル。レストランも多いです。
2.3 ネダ(Neda)<Albergue de Peregrinos Neda>からミーニョ(Miño)へ
9月18日(金) 晴
26.6Km <48,360歩>
Neda<Albergue>(07:20)- Fene(08:50)ー Viaducto Romaiz (09:15)
- Pena do Pico(10:20)ー Capilla Magdarena(10:50)
ー Pontedeume(11:15) ー Viadeiro(13:05)- Miño(14:00)
今後の日程について考えベタンソス(Betanzos)とブルーマ(Bruma)のほぼ中間に位置する
プレセード(Presedo)に2014年アルベルゲ(Albergue de Presedo)が開設されたので今日
はミーニョ(Miño)迄歩き明日はプレセード(Presedo)へ泊まる事にしました。
まだ暗い7時過ぎにアルベルゲを出発する。暫く海岸沿いの歩道を歩きネダ(Neda)の街へ向かう。
高速道路(AP-9)の下を通って登って行くと前方にコンセス・デ・バイショ(Conses de Baixo)
の街と大型の船が係留されているドックが見えます。
やや坂を下ると公園にFene(Concello de Fene)のお看板があり、近くの民家に石造りの見事な
手製の標識がありました。
巡礼路は再び登り坂になり林の中を抜けると道路(N-651)脇に出て道路標識に"viaducto Romaiz
390m"と書かれていました。
道は更に農道の様な道を登り道路の交差点に出ます。交差点の角にはレストラン(Vilar do Colo)
があり休憩してコーヒーを飲みました。
ここから再び旧道の様な林の中を歩き暫く下ると高速道路(E-1)の高架橋を渡り暫く下るとピナ・
ド・ピコ(Pina do Piko)の村に着きます。
巡礼路は農家が点在する道を下って行くとマグダレーナ海岸(Playa de Magdarena)の通りに
出ます。ここは海水浴場になっているので松林の中に施設が点在して公園になっています。
この通りを抜けるとエウメ河(Rio Eume)に掛かる長い橋(Ponte de Pedra)を渡ってポンテ
デスメ(Pontedeume)の街へ入ります。
ポンテデウメ(Pontedeume)は人口約8,200人の港町で市内には13世紀の建設されたアンドラ―デ
城(Castillo de Andrade)やエウメ河(Rio Eume)に面した公園のアンドラ―デ塔(Torre de
Andrade)等見所の多い町でもあります。
丁度昼時でしたので橋を渡った所のレストランでボカディージョを食べて昼食としました。
ポンテデウメ(Pontedeume)にもアルベルゲ(Albergue de Peregrionos Pontedeume)があり
通常の区間(Etapa)はネダ(Neda)からここまでになっています。
今日はミ―ニョ(Miño)まで行きたいので昼食後に再び歩き始めましたが、旧市街の商店街を抜ける
とかなりの急坂になっています。
約150mの標高差を一気に登って振り返るとポンテデウメ(Pontedeume)の街や港が望めます。
ここからは農道の様な静かな巡礼路で林の中を抜けていくとブルーニャ(Bruña)で暫く歩くとゴルフ
場の管理棟の様な建物があり公園の様な歩道になります。道路(Ave. de Xiario)を渡るとゴルフ場
の中の歩道を歩いて道は下って行きます。
巡礼路は高速道路(AP-9)の高架橋を渡り林道の様な道を下って行くと石造りのローマ橋があります。
ここから高速道路の下を大きく迂回してミーニョ(Miño)の街の中へ着きました。
通りにツーリスト事務所があったのでクレデンシャルにスタンプを押してもらいアルベルゲ
(Albergue de Miño)へ向かいました。
アルベルゲは入り江に面した比較的新しい建物で内部も綺麗です。夕方までに着いた巡礼者は5人程度
近くのレストランで久しぶりに魚の塩焼きを食べ料金を取りに来たホスピタレロを囲んで皆と話を
しました。
Conses de Baixoの街を望む | Vilar do Coloのレストラン |
Pontedeumeの街の入口 | ゴルフ場を通る |
石造りのローマ橋 | Miñoの通り |
*この行程の注意事項、コメント
① 標高差は150m程度ですがアップダウンを繰り返すのでかなりハードな区間になります。
ミーニョ(Miño)まで歩けば翌日はプレセード(Presedo)まで歩区事が出来てその後はブルーマ
(Bruma)までが楽になります。
② 途中にBarやレストランもあり、標識も完備しているので特に問題はありません。
2.4 ミーニョ(Miño)からプレセード(Presedo)へ
9月19日(土) 快晴
22.2Km <41,530歩>
Miño(07:45)ー A Ponte de Porco(08:20)ー Montecelo (08:50ーBetanzos(11:00)
ー Limiñon(12:05) ー San Esteno(13:00)ー Presedo(14:00)
アルベルゲで朝食のパンを食べていると昨夜一緒に泊まった若い巡礼者が今日はブルマ(Bruma)迄
歩くと早めに出発して行きました。
アルベルゲから巡礼路へ戻りミーニョ(Miño)駅の歩道橋を渡り暫く歩くとア・ポンテ・デ・ポルコ
(A Ponte de Porco)の橋があります。上を自動車道路(N-651)が跨いでいるのでやや景観は悪い
のですがBar等もあり船が係留されています。ここからアラメダ海岸(Playa de Arameda)は自然
保護水域に指定されているとの事です。
橋を渡り道は登り坂になり30分程度でモンテセロ(Montecelo)村で教会(Iglesia de San Pantaleón
das Viñas)の前に出ます。この教会は12世紀のロマネスク様式でこれまでも多く見られる単一本堂の
長方形の建物で正面は半円形のファサードになっています。
ここから一旦道路(N-651)へ出た所がポルト・デ・アバイショ(Porto de Abaixo)でBarがあると
との事でしたが気が付きませんでした。
巡礼路は農村地帯と林道の様な道になり緩やかなアップダウンが続いています。
やがて道路にアルベルゲ(Albergue de Betanzos)へ1kmの看板があり眼下にベタンソス(Betanzos)
の街が見えます。
街への坂道を下り道路(N-651)へ出て直ぐにマンデオ河(Rio Mandeo)の橋を渡り広場(Plaza
Irmáns Garcia Naveira)に着きツーリスト事務所もあります。
ベタンソス(Betanzos)にはアルベルゲ(Albergue de Betanzos)があり人口13,500人でかつては
ガリシア7古都の一つであったとの事です。
ポンテデウメ(Pontedeume)からここ泊りとする巡礼者が多いのですが、今日はプレセード(Presedo)
まで歩くのですがプレセード(Presedo)のアルベルゲ付近にはBarや商店も無いと思っていましたので
暫く休みスーパーで食料を購入して歩き始めました。
また市内から登って行くと民家の屋根に巡礼者のモニュメントがあります。
鉄道の陸橋、高速道路(E-70)の高架橋をを越えて農道の様な静かな巡礼路を歩いて行くとリミニョン
(Limiñon)の村でResidencia Camiño Do Pazoへ1Kmの看板がありました。
やや道を下ってメロ河(Rio Mero)の橋を渡り教会(Iglesia Parroqial de San Estevo de Cos)へ
着きますが墓地も併設され塀に囲われて中を見ることは出来ません。
やや畑の中を登り林の道へ入ると、アルベルゲ(Albergue de Presedo)への案内板があります。
アルベルゲは巡礼路から100m程度の村の広場にあります。以前は村の設備に使用されていた建物の
一部を改装してオープンした様です。
今日は村のフィエスタ(Fiesta)の様でステージが設置されバンドが来ていました。ビール・ワインの
販売もあってシャワーの後でビールを飲むことが出来ませんでした。
アルベルゲから400m程度にレストラン(Mesón San Museo)があるとの事で同じアルベルゲに宿泊
していた数人は食べに行きました。ベットは12で小さな部屋ですが丁度10名程度で泊まる事が出来て
快適でした。
A Ponte de Porco(橋) | Iglesia de San Pantaleón das Viñas |
ベタンソス(Betanzos)の広場 | 巡礼者のモニュメント |
Iglesia Parroqial de San Estevo de Cos | Albergue de Presedo |
*この行程の注意事項、コメント
① プレセード(Presedo)のアルベルゲ(Albergue de Presedo)は村内にBarや商店(Tienda)
は無いが、400m程度歩けばレストラン(Mesón Museo)があり特に食料の持参は不要でした。
<但し、休業日等は不明なので事前に確認すれば良いかと思います。
Mesón Museo : Tel 678 46 61 34 <Teresa> 636 35 15 46 <Pablo>
mesonmuseoxc@gmail.com
② ベタンソス(Betanzos)にはスーパマーケット(EROSKI)があるので便利です。
③ 特に大きな標高差の区間はありませんが、小さいアップダウンが続きます。
2.7 プレセード(Presedo)からブルーマ(Bruma)へ
9月20日(日) 快晴
16.5Km <39,100歩>
Presedo(07:40)- Santa Eulaila(08:15)ー Santo Tomé de Vilacoba (08:55)
San Paio(09:30)ー 高速道路AP-9(10:40)ー Bruma(12:15)ー Pensión(13:30)
今日はブルーマ(Bruma)の手前に登りがあるが全体の距離は16.5kmなので気が楽である。
アルベルゲ(Albergue de Presedo)から林の中を歩くとMesón Museoがありました。庭にテーブル
が並び比較的大きな店ですがまだ開店前の様でした。
30分程度でサンタ・エウラリア(Santa Eulalia)の村で広場の隣に教会と墓地がありましたが村人
はまだ誰も見当たらず静かでした。
林の中を歩いて前方に丘陵が見えるところへ出ましたがそれ程の標高差があるようには見えず、静かな
農村が広がり周辺は朝日に輝いて見えます。
やや下って行くと道路(DP-0104)に出てサン・パイオの村ですがここにはBar(Casa Julia)があり
ました。以前はこの区間で唯一のBarであった様です。
カフェコンレチェを飲んで休んでいると日曜日の為か村のご夫婦が朝食に来て店の方と一緒に暫く話を
しました。ここからア・マラータ(A Malata)まで標高差300mの登りになります。
暫く農道を歩くと教会(Iglesia Santo Tóme de Vilacoba)を通り過ぎ民家の脇から本格的な登りに
なります。傾斜は急ですが比較的楽に登りきって民家がありフォンテニア(Fontenia)の村に着きま
した。ここかも緩やかな登りが続きやがて十字架(Cruceiro de San Pedro de Vizoño)の建ってい
る場所に来ました。写真を撮っていると後ろから巡礼者が来ましたので聞くとアメリカ人で先ほどの
Barがあるサン・パイオ(San Paio)から登って来たとの事で今日中にシグエイロ(Sigüeiro)まで
行きたいと急いで立ち去りました。
暫く歩くと高速道路(AP-9)の架橋を渡りア・マラータ(A Malata)の村に着きますがここが今日の
最高地点です。
ここから広々した畑の中を歩いていくとブルーマ(Bruma)のアルベルゲ(Albergue)の前に出ます。
着いたのは丁度正午頃で掃除が終わった直後なのか入口付近の道路が濡れていました。
アルベルゲのオープンは13時からとのことで1時間程度ありますがこの付近にはBarや商店は無く昼食も
持っていませんでしたので、暫く休んで近くにあるペンション(Hotel Mesón Novo)へ行く事にしま
した。 電話をするとアルベルゲから30分程度との事でしたので巡礼路に何か案内板でもあるかと思い
歩き出しましたが30分程度歩いてもそれらしい案内も建物も見当たりません。
やっと村の人がいたので聞くと歩いて来た方向とは全く違い戻る事になりました。丁度大きなアンテナ
が立っている下との事でそれを目印に歩いて戻りました。
ペンション(Hotel Mesón Novo)は道路(N-550)沿いにあり前にはホテル(Hotel Canaima)が
あります。今日は折角16.5kmで早めに着くかと思っていましたが1時間程度余分に歩いた気がします。
アルベルゲ(Albergue de Bruma)は近くにBarや商店も無いのでホテル(Hotel Canaima)へ電話
して夕食の配達が可能との事です。
ベタンソス(Betanzos)から歩くとブルーマ(Bruma)まで約28kmあり手前で登りになるので厳し
いと思いますのでプレセード(Presedo)泊りはお勧めです。
Santa Eulaliaの村内 | Iglesia Santo Tóme de Vilacoba |
Cruceiro de San Pedro de Vizoño | ブルーマ(Bruma)へ向かう |
Albelgue de Bruma | Pensión (Hotel Mesón Novo) |
*この行程の注意事項、コメント
① サン・パイオ(San Paio)からの登りは急坂ですが比較的短時間で登れます。但しベタンソス
(Betanzos)から歩く場合は一日の後半となる為やや厳しいと思います。
② ブルーマ(Bruma)にはBarや商店(Tienda)はありません。夕食はホテルへ連絡すると配達して
くれますが翌日の朝食等は持参した方が良いかと思います。
③ ブルーマ(Bruma)のアルベルゲは比較的混雑するので満員になると、ホテル・ペンションを利用
する事になりますのでベタンソス(Betannzos)から歩く場合は早めに出発した方が良いかと思います。
2.8 ブルーマ(Bruma)からシグエイロ(Sigüeiro)へ
9月 21日(月) 晴れ
24.8Km <43,380歩>
Bruma(08:10)- A Rúa(09:45)ー A Calle (10:55)
ー Ponte Pereira(11:35)ー Baxoia(12:25)ー Sigüeiro(14:10)
朝起きて部屋からBarへ行ってみると昨夜アルベルゲに泊まった巡礼者が朝食に来ていました。
ペンションから出て昨日に折り返した地点まで戻り巡礼路に戻します。今朝は朝霧が出ていて見通し
は無いが天気は良くなりそうです。
暫く歩いて行くと民家の庭に巡礼者像や恐竜などのモニュメントが置いてありました。
ア・ルア(A Rúa)の村に着くと何人かの巡礼者がBarで朝食の様で休憩していましたが、ブルーマ
(Bruma)にはBarが無いので朝出発して丁度良い良い距離と思います。巡礼路に面して教会
(Iglesia Parroquial de San Paio de Buscás)があります。この教会はロマネスク様式を18,19
世紀に改装したとの事で道路に面して巡礼者象があるのが好ましい気がしました。
ブルマ(Bruma)からシグエイロ(Sigüeiro)までは標高が低くなりますが相変わらずアップダウン
のある道で林間の道や畑の農道を歩いて行きますが静かな道で気分良く歩けます。
ア・カージェ(A Calle)の村はBarは無く人も見当たらりませんでした。
暫く道路を歩きRego Da Ponte Rebeiraの橋を渡り、川沿いを行くとReal Caminoの案内板があり
ました。そこから静かな林の中へ入りました。
途中にも標識があって"Ruta do Camiño Real A
BAIXOIA"と書かれています。
バイショイア(Baixoia)の村に着きましたが日差しも強くなりさすがに喉も乾いてきたところ丁度
民家の前に珍しく自動販売機が置いてありました。家の方も傍にいましたがやっとコーラを買うことが
出来て角のバス停のベンチで休憩する事が出来ました。
巡礼路は高速道路(AP-9)のガードを潜って暫く歩くと松林の並木道の様な真っ直ぐな道になります。
この区間は約3km程度あったでしょうか、やっと開けた所へ出ると前方にシグエイロ(Sigüeiro)
の街が見えてきます。工場エリアの横を通ってRego Carboeiroの橋を渡ると公園に入りカミ―ニョ・
イングレス通り(Rúa Camiño Inglés)通りに出ます。
シグエイロ(Sigüeiro)は人口約7,300人でタンブレ河(Rio Tambre)に面した場所にありオローソ
(Oroso)自治体の首都でもあります。
サンティアゴ・デ・コンポステラ(Santiago de Compostela)への最後の宿泊地となることから
サンティアゴとの関連の深い街となっています。
シグエイロ(Sigüeiro)には2軒のアルベルゲがありますが今日はプリバード(私営)のアルベルゲ
(Albergue O Fogar da Chisca)へ泊まる事にしました。
Albergue O Fogar da Chiscaは街角にある小さなアルベルゲですが教員を退職したと言う気の良い
Chiscaおばさんが管理しています。
ここでバルセロナから歩き始めて初めて日本人の巡礼者に会いました。彼女は2週間の休みを利用して
初めての巡礼との事ですが静かなイギリス人の道を選択して正解と思います。明日はサンティアゴ到着
なので何時もの事ながらやはり楽しみです。
民家の巡礼者像 | Iglesia Parroquial de San Paio de Buscás |
A Calleの村内 | Camino Realの標識 |
松並木の巡礼路 | Sigüeiroの街に近い工場アリア |
*この行程の注意事項、コメント
① ァ・ルア(A Rúa)のBarはオープンしていましたがア・カージェ(A Calle)のBarは閉店していま
した。その後はシグエイロ(Sigüeiro)までBarや商店(Tienda)はありませんので飲み物・軽食の
持参が必要です。
② 途中の標識などは完備されていますので問題はありません。やや小さなアップダウンはありますが
全体的にシグエイロ(Sigüeiro)まで下っています。
2.8 シグエイロ(Sigüeiro)からサンティアゴ・デ・コンポステラ(Santiago de Compostela)へ
9月 22日(水) 曇りのち雨
16.5Km <30,240歩>
Sigüeiro(07:00)- Ermita de Nuestra Señora de Agualada(08:40)
ー Poligono de Tambre (09:50)ー Cemintario de Santiago(10:15)
ー Ponte Mantible(11:15)ー Plaza de Obradoiro(11:40)
サンティアゴへ到着できる日なので皆さん早朝から出発します。6時頃に一人で出発しようとした女性の
巡礼者はホスピタレラに危険だから一人で歩かないようにと中止され7時前にスペイン人の若いグループ
にエスコートされて出発しました。
私もまだ薄暗い7時過ぎに出発しましたが、街の入口になるタンブレ河(Rio Tambre)の橋を渡ると
街灯等もない暗い道に入ります。直ぐに明るくなるかとヘッドランプを付けていませんでしたので矢印を
見落とし教会(A Barcirela)の所で右折せずに歩いているとバスが来て親切にも止まって運転者が道を
教えてくれました。
巡礼路は林道の様な林の中を歩くので前を歩く巡礼者のヘッドランプの明かりを頼りに付いて行きました。
やや道が下り坂になって高速道路(AP-9)と(E-11)の並行する個所へ出てやっと明るくなってきました
が今日は曇りの様です。
高速道路の下を通って行くと教会(Ermita de Nuestra Señora de Agualada)があり直ぐに道路
(N-550)へ出て道路脇を歩きますが通勤時間の為か交通量も多くスピードを出していて危険です。
直ぐに一般道の方へ入り暫く歩くと登り坂になり鉄道(Renfe)のガード下を通って林道の様な山間部に
入ります。サンティアゴが近いのにこの様な静かな道は間違えではないかとも考えて標識を探し見つけて
やや安心です。
再び道路(N-550)に並行する道へ出て暫く歩き再び坂を登り切ると工場団地(Poligono Industrial
del Tambre)に出てBarがありましたが朝食を取っている会社員のお様な人で混雑していたので休憩する
のをあきらめました。
道路を渡ると大きな墓地(Cementario de Santiago)の脇を通り住宅街に入ります。
暫く歩いてタンブレ通り(Rúa do Tambre)との交差点にBarがあったのでやっと休憩する事が出来まし
た。そのままタンブレ通り(Rúa do Tambre)を歩いていると標識を見落として交通量の多い道路(N-550)
に出ましたが標識が無くタブレットを出してオフライン地図を確認すると巡礼路はやや手前で住宅街に
入るので暫く戻って標識を見つけ住宅街へ曲がってやや登り道になりました。
道は下りになって公園の様な個所へ来ると水道橋(Ponte Mantibre)があり石造りのアーチに苔が映え
見所がありました。
ここからは幾つかの教会を見ながら旧市街へ入りオブラドイロ広場(Plaza Obradoiro)に着きました。
フェロール(Ferrol)で一緒に出発したスペイン人の巡礼者とも出会う事が出来て記念撮影です。
サンティアゴのカテドラルは修復工事中ですが左側の塔は工事のカバーが外れていました。
今日は昼のミサに出るのは止めて巡礼事務所へ行き巡礼証明書を貰う為に列に並びましたが私の番になる
まで1時間近くかかりましたが、これは改善をしてほしいものです。
この頃から雨が降り出したので早々に宿へ入り昼食を食べてバルセロナ(Barcelona)出発から25日の
今回の旅に祝杯をあげました。
Ermita de Nuestra Señora de Agualada | 静かな山間の巡礼路 |
Poligono de TambreのBar | Ponte Mantibre(水道橋) |
一緒に歩いた仲間 | 工事中のサンティアゴ・カテドラル |
*この行程の注意事項、コメント
① Poligono de Tambreの工業団地までは農道・山間部を歩き大きくはありませんがアップダウンのある
静かな巡礼路で快適です。標識は完備され問題はありません。
② 早朝に出発する事が多いかと思いますがまだ暗い時間はヘッドランプが必須です。
③ イギリス人の道ではBar等が少ないのでクレデンシャルのスタンプは必ずしも一日2個以上なくても問題
は無いようです。
2.9 サンティアゴ・デ・コンポステラ(Santiago de Compostela)
9月 23日(木) 曇り後晴れ
今年もこの後でアストルガ(Astorga)とレオン(Leon)でホスピタレロの予定なので今日は一日休養
して市内見学をする事にしました。
2年前にアストルガで出会った友人もポルトガル人の道(Camino Portogal)を歩いて今日サンティアゴ
いるとの事で昼の巡礼ミサに出て終わった後で会う事が出来ました。
昼の巡礼ミサでは日曜日ではなかったのですがボタフメイロを見ることも出来ました。
何時でもまた再びこの地へ来ることが出来るのかと考えてしまいますが、サンティアゴはいつ来ても巡礼者
の独特な熱気が有り素晴らしい所です。
バルセロナ(BArcelona)を出発したときはTシャツで歩けましたが今日のサンティアゴは寒くジャンバー
が必要なほどでしたので早々に見学を終えて宿でテレビを見て休養することにしました。
オブラドイロ広場 | 今回の巡礼を終えて |
以上